潔癖症




「手を洗いなさい」
それがアナタの口癖でした
外から帰ったら必ず
犬を触った後ももちろん

「ちゃんと洗いなさい」
アタシは黙って従った
幼い子供には大人がルールだから
アタシは「いい子」でいたかった
アナタが大好きだったから

数十年後大人になったアタシは
手を洗うのがクセになっていた
少しでも汚れたらすぐに水で流したくなった
それどころか・・
身の回りに発生する塵一つにも
過剰に反応した
そのクセ部屋は物であふれていた
そしてアタシはいつも・・・

「お願いそんな汚い手で」心の中で
「触れないで」叫ぶ「触れないで」
「アタシの領域を侵さないで頂戴」
脳ミソが命令を繰り返してるの
ねぇ これはアナタのせいかしら?

気になって気になって仕方がないの
君の手からこぼれるタバコの灰が
「潔癖症だ」と君は言うけれど
でも汚いものはこれ以上見たくないの
言う事聞いて頂戴

「お願いそんな血まみれな手で」頭の中で
「握らないで」手を「握らないで」
「アタシの心まで侵さないで頂戴」

「お願いそんな汚い手で」心の中で
「触れないで」叫ぶ「触れないで」
「アタシの領域を侵さないで頂戴」
脳ミソが命令を繰り返してるの
ねぇ これはアナタのせいかしら?
ねぇ これはアナタのせいでしょう?



by miyacat